Ground Force(BBC1、毎週金曜日午後8時〜午後8時30分*)
ちょっとおしゃれで楽しいガーデニング番組, ジェフ・ハミルトン亡き後、長老番組 "Gardeners' World" (今回で30シリーズ目)を引き継ぎ、テレビガーデニング界のアイドルとなったアラン・ティッチマーシュが率いるグラウンド・フォース・チームが、2日間で視聴者の庭を作りかえる番組。チーム・メンバーは、池や噴水などの水回りを専門とする園芸家チャーリー・ディモック(女性。チャーリーはシャーロットの愛称です。)と寡黙な巨人、建築業者のトミー・ウォルシュです。今回は3シリーズ目。好評を受けて、前シリーズから、BBC2からBBC1に昇格されました。この人気の背景には、毎回ノーブラで微笑みを振りまく、ラファエル前派の絵画に出てきそうなチャーリーがいるのではないかと見られています。彼女のおかげで、本来ならガーデニングに興味のない視聴者層までが取り込まれているというわけです。と書くと、まるで彼女は色気だけの添え物のように聞こえますが、男性ばかりのチームの紅一点ながら、いつも明るく、男性と同等に力仕事に取り組む姿は同性としても好感が持てます。 さて、番組の内容のほうですが、庭の改造はその持ち主、自分の庭の場合は、パートナー(夫・妻・ボーイフレンド・ガールフレンド)には内緒で行われます。応募者からの手紙に基づいてデザインが行われ、実行の日にちが決まると、庭の持ち主あるいはパートナーは、何かの理由をつけて1泊2日で家を空けるようにしくまれます。この間にチームが庭に入り込み、改造が行われるわけです。番組を見て気がつくのは、なぜか必ず雨が降るということです。 たいていの場合は、2日目の夕方に何も知らない庭の持ち主が戻ってきて、変身した庭を見、「すばらしい!」と感激し、シャンペンでお祝いということになるのですが、必ずしも成功例だけではないそうです。ある時は、改造が終わる前に庭の持ち主が帰ってきてしまって、この回はボツ。またある時は、戻ってきたパートナーの気に入らず、気まずいムードの中で終わりになったこともありました。無理もありません。この男性が数年かけて作っていた(同居しているガールフレンドはなかなか出来上がらないのに業を煮やしてグラウンド・フォース・チームをよんだわけですが)煉瓦作りのバーベキューを壊して、作り替えてしまったからです。 園芸番組というよりは、インテリア・デザインならぬエクステリア・デザイン番組と言ったほうがいいかもしれません。花の名前には興味が無い、とおっしゃる方でも楽しめる番組です。 この後、"Ground Force Revisited" という、前回のシリーズで庭を改造したお宅がその後どうなっているかを見るためにグラウンド・フォース・チームが訪ねるという趣向の番組があり、現在はそれに似たような番組が再放送されています。やっぱり2年もたつと庭も変わるものですねえ。それでも、やっぱり「グラウンド・フォースが作った庭」ということでご近所からのプレッシャーのでしょう。さすがに荒れ果てている庭はないですよね。 |
*放映時間は変更になることがしばしばありますので、その日にチェックして下さい。
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