本当の、現代のイースター(4月10日)

イースターの連休も終わり、そろそろ通常営業に戻りつつあるイギリスからイースターの追加情報をお届けします。"Anglo-bites"(イギリスつまみ食い)第13回のアップデート版ですので、まだそちらをご覧になっていない方は、この機会にぜひご参照下さい。

イースターの天気

どうしたら、こんなに見事に、短期予報(翌四日間)をはずすことができるのでしょう。木曜日(4月1日)の天気予報では、イースターの週末は晴天続き、気温も20度近くに上がる、ということでした。蓋を開けてみれば、一番悪いはずの金曜日の天気が最もよく、(ケントの我が家周辺で、午前中曇り、午後晴れ、夜雨)尻上がりによくなるはずの天気でしたが、土曜日は一日中雨、日・月は曇り、という結果。気象庁よ、もっと勉強しなさい。

現代イギリス人のイースターのすごしかた

金曜日はそういうわけで午前中は雨の降りそうな曇り空でした。そこでわたしたちはスーパーに食料品の買い出しに行ったのですが、これがたいへんな混みよう。やっぱりみんな同じようなことを考えていたのですね。それでも天気予報を信じたいわたしたちのような客が、せっせとバーベキュー用の食料を買い込んでいました。

さて、その後は、日曜大工センターへ。ここも盛況。「Good Friday(聖金曜日)は、キリストがこの日に十字架に磔になったということから、釘や鉄の道具を使うべきではないと言われています。」("Anglo-bites"第13回「イースターの言い伝え」を参照)って本当?と疑いたくなりました。イースターに先立って行われたデイリー・エキスプレス紙の調査によると、イースターに教会に行くだろうと答えた人は全体の30%、教会よりはDIYショップに行くだろうと答えた人が70%という結果でした。実際、DIYセンターはイースター期間中(大店舗法により、イースターサンデーはほとんどの大規模店が休みでしたが)、たいへんな賑わいだったそうです。イースターの言い伝えも死に絶えつつあるよう ですね。ちなみに、このイースターの休日の間は、DIYの事故で亡くなったり怪我をする人の数は毎年、普段の2倍にのぼるそうです。 やっぱり、聖金曜日は縁起が悪い?

イースターの行事

もう一つ付け加えないといけません。ケントでもよく見られるイベントが、"Easter Egg Trails" とか "Easter Egg Hunt"とか呼ばれる卵探し。わたしは参加したことがありませんが、あちこちに隠されている卵を見つけて回る子供の遊びのようです。これは最近イギリスに定着した行事で、たぶんアメリカから来たのではないかとわたしは見ますが、ご存知の方、情報をお送り下さい。

Egg-rolling

これはやっぱりケントではあまり聞きません。ケント北東部のタウン紙によると、スコットランドなど北のほうでは今でも行われているということです。さすが、伝統行事は欠かさずストーリーに取り入れる "The Archers"("TV Watch" をご参照下さい。)。しっかり卵転がしの練習をする子供たちの姿をイースター前のエピソードで描いていました。(ちなみに、この番組の舞台となっているのは、アンブリッジという架空の村ですが、地理的状況から判断してバーミンガムの南、ウスターシャー州あたりと思われます。)

というわけで、伝統と現代の生活ではちょっと違いがあるようです。このコーナーでは、随時、"Anglo-bites" の最新情報や追加情報を載せていきたいと思っています。


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